恋愛詩:五【いつ】
”愛せる誰か” を探すのは
上手だけれど
”愛してくれる誰か”を探すのは
下手なのね
恋にばかり泣いていないでっ
愛がそこには ないのかもしれないわっ
二十代の頃、親に内緒で会社を辞め、実家にも帰らず、友達の家に転がり込んで生活をしていた事がありました。そんなある日、同居人の友達が朝帰りをしたのです。
彼氏の家にでも行っていたのかな?と思っていたら・・・メールで知り合った男性と会っていたと言う。
この友達カップル、お互い初めて付き合う者同士という純愛カップルでした。
なぜ浮気をしてしまったのか聞くと、
「このまま付き合って結婚する事になったら、一生一人の人だけしか知らない。それがいいのか分からない。」
というのが彼女の言い分だったのでした。
これはキレイごとで、要は味見をしてみたかったのね・・・と思いつつ、肯定も否定もせず話を聞きました。住まわせてもらっていますしね。ww
黙っていれば秘密になったのに(-_-;)知らなくていい事を知ってしまい、無理矢理共犯者ですよ・・・なんだか彼氏さんの事を思うと、心中複雑。
それからしばらくして、なにやら興奮した様子の彼女が帰宅するなり、「Yちゃんが明日、彼氏以外の人と会うから、うちに遊びに来ていた事にしてくれないかって言ってきたの。」というのだ。
Yちゃんと言うのは、私も何度か一緒に遊んだことがあり、この友達とは幼馴染、二人の彼氏も友人同士の関係で、いわゆるグループ交際ってやつでした。
「他の男と会うのを阻止する!!」
そう息巻く友達。
何を言い出すんだ?うそでしょ?私はあなたの秘密を知っていますけど?
「Yちゃんと彼氏にだけは別れて欲しくない!Yちゃんの彼氏に話して、止めてもらおうか?」
うわ~。Yちゃんお気の毒・・・( ゚Д゚)
まぁ、浮気はいけないかもしれないが、注意する方がコレでは・・・・ね。
私は、思考がぶっ飛んだ友達を相手にするのを止め、成り行きを見届ける事にした。
Yちゃんが考え直してくれることを祈っていたが、やはり起こってしまった!!
友達は、Yちゃんが他の男性と会う前に約束を取り付け、その場にYちゃんの彼氏を呼びつけたのです!!
私はその時、家にいたのですが、そこに青ざめた顔のYちゃんと彼氏、興奮した友達が帰ってきました。
あらあら・・・・
ほんとに、Yちゃんが気の毒になってしまって。沈黙の二人の間に、私は入ることにしました。
Yちゃんには、「不満があれば今、話しておいたほうがいいよ」と言い。
Yちゃんの彼氏には「未遂、しかもこうやってあなたに向き合おうと、逃げなかったのだから、好きなら一度くらい許してやれ」と。
Yちゃんも別れたいと思っていた訳ではないし、Yちゃんの彼氏も別れたくないので今ここにいるのだ。それを強く認識させ、後は二人で決める様に、とだけ助言した。
こんな事態に発展させてしまった当の本人(友人)は、ゆっくり話ができる様にと、自分の彼氏の家に行ってしまっていました。
完全に私は、爆弾処理の任務を押し付けられたというわけ。
”自分の事を棚に上げる”とはまさに、この事ですね。開いた口が塞がらない私。( ゚Д゚)*
処理した爆弾を、友達に再起起動させてやろうか?とも思ったのですが、グループ交際という特殊な関係性や、巻き込まれる可能性を考えると、私はそっとソレを投棄したのでした。
Yちゃんは”愛してくれる人”に気付く事ができ、結果ゴールイン。
友達は”私の信頼”を失い、それを気にも留めることなく疎遠に。
今頃、二人はどうしているのかな・・とふと思う。今日でした。